石郷岡病院事件・刑事裁判での意見陳述

今日、遺族の情状に関する意見陳述と検察の論告求刑がありました。
検察側は懲役8年を求刑しました。


以下私の、裁判で読み上げられるはずだった「心情に関する意見陳述」ですが
太字部分は、実際に法廷で読むことが叶わなかった部分です。
理由はご想像にお任せします(刑事裁判で遺族の陳述にこのようなことが起きるのは、異例のことだそうです。公判開始早々「異議あり!」と逆転裁判みたいですね)

裁判を傍聴された方のブログ記事↓
石郷岡病院事件、被告に8年の求刑






              心情に関する意見陳述



私は、この事件被害者の姉です。

弟は元来活発で友人も多く、今回、裁判の傍聴に来てくれた友人達もいます。
スポーツも得意で、いつもリレーの選手でした。
法政大学へ進学後も、友人達と楽しく交流をし、音楽も好きでバンドも組んでいました。
弟とは私の結婚後も交流があり、お互いの家を行き来していました。
そんな弟が大学時代に些細な事ですが、悩みを抱えて精神科へかかったことが悲劇の始まりでした。
薬の副作用によって首が曲がるなど症状が悪化してしまい最終的には、被告達が勤務する石郷岡病院へ入院することになりました。

忘れもしない2012年1月3日。弟が入院先の石郷岡病院から帝京大ちば総合医療センターに救急搬送されました。
その時、顔には広範囲に酷い痣があり、首から下が全く動かない状態でした。

とても普通ではなかったので、翌日、石郷岡病院へ事情を聴きに行こうとした矢先、弟が心肺停止に陥ったという連絡を受け、驚いた私達家族は入院先の病院へ駆けつけました。その時は辛くも蘇生しましたが、少しでも処置が遅れたら助かっていなかっただろうと、医師に言われました。
生死に関わるほどの大怪我をなぜ、石郷岡病院で負ったのだろう。
居ても立っても居られず、石郷岡病院へ説明を求めに行きました。

石郷岡病院に到着すると、院長と職員が監視カメラ映像を見ている最中でした。
そこで私と母は、院長と一緒に監視カメラ映像を見ることになったのです。
するとそこには、信じられないような光景が記録されていたのです。

静かに布団の上に座っていただけの弟の背後から職員達が近づき、
何も敷いていない床に無理やり引き倒され、ズボンを脱がせたまま、
そして寝かせたまま強制的に、口に食事を流し込まれていたのです。
座って食事ができるにもかかわらずです。


以前、取り寄せた看護記録に、弟の言ったこんな言葉が書かれていました。
「プライドを傷つけないで」

弟にとっては、このような医療行為とも呼べない虐待に近い行為は、屈辱以外のなにものでもなかったに違いありません。
これだけでも、とても驚きましたが、更に驚きの光景が続きます。
患者の気持ちを無視した、被告人らの行動が嫌でも目に飛び込んできました。
ズボンを履かせようと無理やり押さえつけ、田中被告人が弟のお腹に膝を乗せ体重をかけているように見え、弟が「苦しい、やめて」といった様子で出した手を払いのけ、苦しいのか弟が足をバタバタした直後、菅原被告人が立ち上がり、弟の顔を踏みつけ、頭を蹴るという、信じられないような光景を目の当たりにしてしまいました。

驚いた私は院長に「すみません、ビデオを巻き戻してもらえますか?」
と言って、暴行場面を改めて見せてもらいましたが、再度見てもこれは医療行為などではなく、暴行していると確信しました。
その後も、目を覆うような光景が目の前で展開されました。
弟の顔を踏みつけ、頭を蹴った菅原被告人が、弟のふくらはぎを踏みつけながらズボンを履かせていたのでした。
被告人らは弟にズボンを履かせると枕を投げ捨て、部屋を出て行きました。

裁判で被告人たちは、暴れる弟を抑制するために、押さえつけた正当な医療行為だと主張しています。しかし、顔や頭を数回に亘り「一瞬」だけ踏み付けたり、蹴ったりする行為が、抑える目的ではないことは明らかです。
もし仮に足で抑制することが目的だとしたら、菅原被告人がズボンを履かせたとき、弟のふくらはぎをずっと足で踏み続けていたように、一瞬だけではなく、抑え続けてなければおかしいと思います。


石郷岡病院を訪れた日の翌日、弟の面会に行きました。
弟は私の姿を見た途端、涙を流しました。
「病院の職員にやられたの?」と私が聞くと、弟は口をワナワナと震わせ、涙を流しました。
一所懸命に口を動かし何かを伝えたい様子でしたが、心肺停止になった時、気管切開をしてあるので声を出せません。弟は何かを伝えたかったに違いありません。

「必ず姉ちゃんが犯人を逮捕してもらうように警察にお願いするから、待っていてね」と弟の耳元で誓いました。
弟はそっと目を閉じました。

それから事態が進展せず、事件から3年半たって犯人逮捕となりました。
弟は闘病の末、犯人逮捕の報を聞くこともなく他界してしまいました。

この事件がなかったならば、弟は今でも五体満足に生きて、今月39回目の誕生日を迎えることができたはずでした。

本来、人の命を救うはずの病院で被告人らに暴行され、首から下が麻痺し、寝たきりになった弟の気持ちを想うと、いたたまれません。
それまで自由に動いていた身体がある日突然動かなくなるのです。
手も足も動かないのです。
歩くことさえ、できなくなるのです。
手も自由に使えないのです。
呼吸も困難になるのです。
自由を奪われたのです。
人間としての尊厳が奪われたのです。

弟が亡くなる直前に、彼がポツリと言った言葉を忘れることができません。

「俺の人生、間違っていたよ…」と。

そして亡くなる日、弟はずっと涙を流していました。
何時間もずっと涙を流し続けていました。
どんなに辛かったことでしょう。
どんなに悲しかったことでしょう。
どんなに悔しかったでしょう。
私は、あの日の弟の涙を想うと、今でも胸が張り裂けそうです。

被告人らは誰が見てもわかる、暴行場面を捉えた監視カメラ映像という証拠があるにもかかわらず、一貫して否認を続けています。
そして反省をするどころか、弟に責任を転嫁しています。

また、裁判では被告人らを除いて、弟が保護室に入った後に暴れた姿を見たと証言した人はいなかったと思います。女性の看護師が一人で弟のいる保護室へ入室をしても、暴力は振るわれなかったという証言もありました。
色々な証言を聞いていると、強引な職員の対応に弟が抵抗したことを「暴れた」とされているのではないかと思います。
菅原被告人が書いた事件当日の看護記録にも「抵抗著しく暴れ」と書かれています。しかし、監視カメラ映像の弟は暴れていません。
私には暴れているどころか、弟が両手を胸に置いて手を握り、怯えているようにすら見えます。


石郷岡病院の医師も含め職員達による、人を人とも思わぬ医療・看護行為が、今回の事件を招いたと強く思わざるを得ません。
家族は、弟がよくなると思い入院させたのです。
ところが家族が事件後に見た映像には、一般的な精神科医療とは程遠い事実が記録されていました。
病院は患者に寄り添った医療を行うべきなのに、これでは何のために入院をしたのか全くわかりません。
また、頚椎を骨折したまま、2日間放置されたのです。

監視カメラ映像を見てください。これが真実です。

また、事件が起きてから、病院や被告らから一度も反省や謝罪の言葉すらありません。
この5年間、弟をこのような事件で失ってからというもの、私達家族は悲しみに暮れる毎日です。本当に許すことはできません。

最後に、私は、被告人たちに言いたい。
あなたがたは医療従事者です。
あなたがたの仕事は、患者を助け患者に寄り添うことではないのですか?
あなたがたは、自分達のした行為について看護師として恥じぬ行動をしたと思っていますか?
あなたがたは、弟をひとりの人間として見ていましたか?
あなたがたには医療従事者としての誇りはありますか?

ビデオ映像に犯行が全て記録されているのに、反省の弁すら全くない被告人たちには、実刑判決を強く望みます。

以 上
平成29年3月2日





今日の法廷での出来事には非常に悔しく思います。
判決は3/14です。
裁判所の賢明な判断に期待したいと思います。




プロフィール

gunter75

Author:gunter75
このブログは姉である【私個人】がやっています。



●プロフ画像は、弟が薬剤性ジストニアになったあと、友人たちがリレーで色紙を書いてくださり、お見舞いの時にいただいたものです。



●医療法人 石郷岡病院を許しません!!
絶対に諦めません!!(2015/12/31現在、病院からの説明・謝罪等は一切ありません。2012/1/4以来全く接触もありません)


●事件の流れ
2012/1/1石郷岡病院の2准看護師が弟を暴行→1/2朝には病院側は異変に気づきながらも放置。診察もしていないのにも関わらずカルテに「著変なし」、1/3昼過ぎ救急搬送→1/4一時心肺停止するも蘇生→2014/4/28療養先の病院で息を引き取る→2014/4千葉県警千葉中央署捜査第一課捜査開始→2015/7/8石郷岡病院の暴行した2准看護師逮捕→2017/3/14 千葉地裁(高橋康明裁判長)は、正当な医療行為として田中氏無罪、菅原被告に罰金30万の不当判決(公訴時効成立の暴行罪)を下した→3/28検察が控訴

石郷岡事件・経緯←クリックすると経緯の記事を表示します




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